酒本舗
BACK

一月の酒と本(六)

NEXT

最近飲んだ酒 近頃読んだ本
大黒正宗

大黒正宗(兵庫)
本醸造
1800ml/1900円


灘五郷35銘柄の上撰クラスをすべて試した結果で言えば、あくまで私見であるが、この大黒正宗が燗(それもぬる燗)にした場合の旨さは灘では一番だと思う。まろやかで、程よくコクがあって、それでいてキレもある辛口。うるめいわしとの相性は抜群である。
もともと機械仕込みで2万石(一升瓶換算で200万本)を醸す蔵だったのが、震災を機に200石に規模を縮小、手造りの蔵として復興したとのこと。私の周りにもファンの多い銘柄である。

ビジョナリーカンパニー

ビジョナリーカンパニー
ジェームズ・C・コリンズ ジェリー・I・ポラス著/山岡洋一訳

「確認しておきたい重要なポイントは、時を告げる志向から時計をつくる志向へと発想を転換すれば、ビジョナリーカンパニーを築くために必要な点の大部分は学ぶことができるものである点だ。すばらしいアイデアがひらめくという大きな幸運がめぐってくるまで、じっと待たなくてもよい。カリスマ的指導者が登場しなければ、ビジョナリーカンパニーにはなれないという、謝った考えに苦しむこともない。」(第二章「時を告げるのではなく、時計をつくる」より)

前回の「戦略プロフェッショナル」同様、いろんな識者が「お奨めの経営書」として取り上げている本。前々から気にはなりつつも何となく敬遠していたが、新品同様の第25刷(2003年8月発行)を古書店の100円コーナーで発見したため思わず購入。
ビジョナリーカンパニーの定義は「ビジョンを持っている企業、未来志向の企業、先見的な企業」ということであるが、同書によると「ビジョナリーカンパニーをつくり、築くには、すばらしいアイデアも、カリスマ指導者も、まったく必要ないことがわかった」。我々凡人にとってこうした結論は勇気づけられる。
例に挙がっているのが3M、GE、SONY等ビッグスケールの一流企業ばかりなので、自分たちに置き換えて考えづらい箇所も多々あるが、一つひとつの主張はうなずかされる事が多い。100円で購入した事を考えると、近年稀に見るコストパフォーマンスの高い本となった。

「組織を築き、経営している読者に向けた本書の主張の中で、何よりも重要な点をひとつあげるなら、それは、基本理念を維持し進歩を促す具体的な仕組みを整えることの大切さだ。」(第四章「基本理念を維持し、進歩を促す」より)

(2004/1/27更新)

 
元旦しぼり

酒心館(兵庫)
元旦初しぼり「二〇〇四年の夜明け」純米原酒無濾過
720ml/2000円


神戸酒心館で毎年元日の明け方に搾って、朝7時から2時間800本限定で売り出している搾りたて純米酒。大晦日にどれほど夜更かししようと、眠い目をこすりつつ買いに出かけるよう努めている。今年は8時前に到着し、通し番号473、474番の2本を入手。一本は元旦当日におせちと一緒に頂いたが、もう一本はあえて3週間以上冷蔵庫に寝かせて先頃開栓した。無濾過の生だけあって、わずかな期間でも明らかに味が違う。元旦のフレッシュな口当たりも捨てがたいが、時間を置いて開けた今回の一本の方が、味が乗って旨味を増したように感じた。

   

TOP HOMEページへ