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養老孟司の〈逆さメガネ〉
養老孟司
「知るということは、本質としての自分も変わるということです。それを大げさに表現するなら、自分が別人になる。若い世代には、その感覚がまったく消えたということでしょう。〜(中略)〜習うほうの学生が、自分が変わっていくとは思っていない。それでは教育になりません。育つというのは、変わるということじゃないですか。」(第5章「変わる自分、変わらない自分」より)
爆発的に売れている「バカの壁」の発行部数が19日、累計で311万部に達し、ノンフィクション系新書の新記録を作ったとのこと。続編まで出るらしい。
で、この本である。内容はほぼ教育にフォーカスされているが、「『知る』の本質は『変わる』こと」「個性は心ではなくカラダにある」など根幹のメッセージは「バカの壁」と同じ。それを踏まえた上で、都市的合理性や多数決による社会常識を無批判に受け入れがちな今日、「逆さメガネ」をかけなきゃ世の中の本当の姿は見えてこないよ、というのが本書独自のテーマとなっている。
それにしても売れそうなタイトルを付けるのが上手だと思う。ご本人のセンスなのか、編集者の腕なのか。
「私はこれでも医者の端くれで、臨床医になれなかったのは、患者を何人殺すか、その決心がつかなかったからです。解剖なら、患者はもう死んでますからね。これ以上、死ぬ心配はない。」(第7章「ふつうの人が幸福に暮らせる社会」より)
(2004/2/22更新)
*養老孟司のその他の本:「バカの壁」
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