酒本舗
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二月の酒と本(五)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
白鶴翔雲

白鶴(兵庫)
翔雲・超特撰純米大吟醸
720ml/2000円


「灘の酒大学」のきき酒タイムにて試飲。何かと批判されがちな灘の大手蔵ではあるが、このクラスの灘酒を飲んだ人なら、灘の伝統ある蔵が持つ懐の深さが分かるだろう。上立ち香は上品な華やかさを漂わせながら、味わいはあくまで男酒の辛口。口の中に複雑な味わいの旨さが広がり、喉に流し込むとかすかな苦味だけを残して切れ味鋭くスッと引く。これで2000円は安いと思うけどな。

養老孟司の〈逆さメガネ〉

養老孟司の〈逆さメガネ〉
養老孟司

「知るということは、本質としての自分も変わるということです。それを大げさに表現するなら、自分が別人になる。若い世代には、その感覚がまったく消えたということでしょう。〜(中略)〜習うほうの学生が、自分が変わっていくとは思っていない。それでは教育になりません。育つというのは、変わるということじゃないですか。」(第5章「変わる自分、変わらない自分」より)

爆発的に売れている「バカの壁」の発行部数が19日、累計で311万部に達し、ノンフィクション系新書の新記録を作ったとのこと。続編まで出るらしい。
で、この本である。内容はほぼ教育にフォーカスされているが、「『知る』の本質は『変わる』こと」「個性は心ではなくカラダにある」など根幹のメッセージは「バカの壁」と同じ。それを踏まえた上で、都市的合理性や多数決による社会常識を無批判に受け入れがちな今日、「逆さメガネ」をかけなきゃ世の中の本当の姿は見えてこないよ、というのが本書独自のテーマとなっている。
それにしても売れそうなタイトルを付けるのが上手だと思う。ご本人のセンスなのか、編集者の腕なのか。

「私はこれでも医者の端くれで、臨床医になれなかったのは、患者を何人殺すか、その決心がつかなかったからです。解剖なら、患者はもう死んでますからね。これ以上、死ぬ心配はない。」(第7章「ふつうの人が幸福に暮らせる社会」より)

(2004/2/22更新)
*養老孟司のその他の本:「バカの壁」

 
白鶴蔵酒

白鶴(兵庫)
蔵酒・特別本醸造原酒
500ml/1000円


一方、白い陶器瓶が印象的なこちらは、神戸御影にある「白鶴酒造資料館」だけで購入できるという特別本醸造原酒。口に含むとまったりとした濃醇な旨味が舌の上に広がる。かすかな甘味を感じるが、さすがに度数が高いためか、飲みごたえは十分。あまりぐびぐびと飲むための酒ではなく、氷を一つ浮かべてゆっくり飲むくらいがちょうどいいかも知れない。

   

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