酒本舗
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四月の酒と本(三)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
奥播磨

奥播磨(兵庫)
山廃純米
1800ml/2500円


今年のdancyu3月号で「お燗酒No.1」に選ばれ、“現代の酒の最高峰”“感涙ものの完成度”等と審査メンバーに絶賛された。おかげで、たった4人で仕込んでいる小さな蔵元に取材や見学のオファーが相次ぎ、その対応でいろいろ大変とのことだ。
何となく燗という気分ではなかったので、少し冷えた状態で戴く。特徴は幅のある旨味と口に含んだ後の程良い酸味。なるほど燗をすれば、この酸味がちょうどいい具合にまろやかになるのだろう。冷やでも十分に美味しかったが、次回はぜひ燗で、そのNo.1の味わいを試したい。
ちなみにこの日の肴は刺身盛合せ、焼き蛸、そして滅多にお目にかかれないマンボウの肝(チルド状態のものを2mm程度にスライスし、ごま油と塩で)。

マネーボール

マネーボール
奇跡のチームを作った男

マイケル・ルイス著/中山 宥訳

「守備能力や足の速さは忘れていい。打率よりも出塁率が、アウトにならない確率が、なによりだいじなのだ。野球チームの成功に最も寄与する技能は、どんな形であれ出塁することだ。」(第6章「不公平に打ち克つ科学」より)
「本当に意味のあるデータとは、与四球、被本塁打、奪三振などだ。そういう数字を信頼することで、選手の外見や投球フォームといった主観的要素にまどわされずに済む。」(第10章「サブマリナー誕生」より)

先頃、オープン戦とはいえ我が阪神タイガースが、日本球界史上初めてあのNYヤンキースを打ち負かしたのは衆知の通りである。
まあ、それはさておき。スター軍団ヤンキースの約1/3の総年俸で、ここ数年ヤンキースに負けない好成績を残し続けている球団がある。オークランドアスレチックス。彼らは、札束にモノを言わせるヤンキース流(=読売流)のチーム作りとは対照的に、独自の評価基準と戦術(四球を高く評価する/送りバントや盗塁はやらない等)を貫いてコンスタントに年間100勝前後を稼ぎ、球界に旋風を巻き起こしている。このアスレチックスのGMこそが、本書の主役ビリービーンだ。
野球は27個のアウトを使い果たす前に相手より1点でも多く点を取るゲームである。ビリーはこの原則に徹し切り、打者は塁に数多く出る能力、投手なら走者を出さない能力を基準に、低年俸ながらそれらの能力に秀でた選手を集め、常に優勝争いを演じるチームを作り上げた。他球団で二流の扱いを受けていた選手達が、異質な価値観の下で認められ水を得た魚のように活躍する姿は、なかなか痛快である。

「ビリーは、陽の当たらなかった野球選手を発掘して、彼らの人生を変えた。新しいひらめきによって不遇から救い出された彼らは、いま、恩に報いようと懸命に努力を続けている。」(第12章「ひらめきを乗せた船」より)

(2004/4/12更新)

 
とろとろと

とろとろと(秋田)
純米原酒・練り上げにごり酒
720ml/1200円


まずは上澄みがほとんどない牛乳のような外観に驚かされる。グラスに注ぐと、まさにトロ〜リとろとろと濃厚なたたずまい。これぞドブロクといった感じだ。飲んでみると柔らかくまったりとした口当たりで、日本酒度-7にしては意外に甘味が少なく、喉にもそれほど引っかからない。まろやかで飲みやすいにごり酒だ。料理には少々合わせづらいが、甘くはないので料理を邪魔することはない。
個人的には、片田舎の山奥にある小屋で気の合う友とじっくり一晩語り合う・・・なんてシチュエーションでちょいと飲んでみたい気がする。度数の高い原酒なので、飲みすぎにご用心。

   

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