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一行力
岩永嘉弘
「私たちがキリストの苦悩やアインシュタインの洞察を追体験することは不可能でも、思索の結果を、瞬時に受け取ることはできます。それが一行の力です。〜(中略)〜でも、力ある一行は、歴史上の天才や偉人の専売特許ではありません。」(プロローグより)
という訳で、著名なコピーライターであり、ネーミングの名人でもある著者によって選び抜かれた歴史上の名文句、歌の一節、小説の名フレーズ、広告コピー、マンガ・映画のセリフ等見覚え聞き覚えある一行が、その背景と共に紹介される。
「わかっちゃいるけどやめられない」
「善人なほもつて往生を遂ぐ。況んや、悪人をや」
「胸騒ぎの腰つき」
「遊びをせんとや生まれけむ」
「一人殺せば殺人者だが、百万人殺せば英雄だ」
「貧乏人は麦を食え」etc.
でも個人的な“史上最強の一行”と言えば、やっぱり
「これでいいのだ」
自らが引き起こしたあらゆる矛盾や非合理、不条理等を全て強引に解体し思考停止へと追いやってしまう、誠に恐るべき言葉の最終兵器なのだ。
「バカボンのパパの『これでいいのだ』は、ことの是非を超越しているのだ。道徳も世間常識も、まったく関係ないのだ。これをキリスト教なら『神のご意志』といい、仏教なら『縁』といい、イスラム教なら『アラーの思し召し』と呼ぶのだ。」(第1章より)
(2004/4/23更新)
岩永嘉弘のその他の本:「すべてはネーミング」
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