酒本舗
BACK

五月の酒と本(六)

NEXT

最近飲んだ酒 近頃読んだ本
百楽門

百楽門(奈良)
純米吟醸生原酒中汲み
720ml/1680円


奈良・葛城酒造の主銘柄。奈良は江戸期の伊丹、伏見、灘など酒の新興生産地が発展する以前は、醸造技術の先進地であった。
「中汲み」とは、搾りのちょうど中間辺りで搾られた酒のこと。一般的には味と香りのバランスが一番良いと言われているが、この百楽門中汲みについては意外と荒々しさがあり、“あらばしり”の様なピリピリとした元気の良さが感じられた。米の香りが豊かで、口に含むと深みのある旨味と膨らみ、程よいコクがあって、後味にはほんの少し苦みが残る。

コトラーのマーケティング思考法

コトラーのマーケティング思考法
フィリップ・コトラー+フェルナンド・トリアス・デ・ベス著/恩蔵直人・大川修二訳

「連続的で論理的なプロセスを基本とする従来のマーケティングの枠組みを拡張すること、それが本書のねらいなのである。
いい換えると、水平思考をマーケティング・アイデア発見のための新たな土台として組み込むということだ。」
(「まえがき」より)

原題は"Lateral Marketing-New Techniques for Finding Breakthrough Ideas"、直訳すれば「水平(思考の)マーケティング〜革新的なアイデアを見つけるための新しい技術」。要するに、既存の市場を細分化して市場を創り出すだけでなく、視点と発想の“水平移動”によって、従来存在しなかった新しいカテゴリーや市場を創出しようというのが本書のテーマである。
水平移動とは、論理的な思考の流れをせき止めるような発想をすることであり、例えば「論理的に考えれば『花は枯れる』ものだが、ここで『いつまでも枯れない花』を考えること」である。そして水平移動のための具体的な技法として、代用・逆転・強調・結合・除去・並べ替えの6つを具体例と共に挙げているが、理論的な著作が多いコトラーにしては、珍しく具体的な方法論にまで踏み込んでいるなって感じ。近々企画の中でぜひ一度試してみたい。

「製品・サービスを特定したのちのラテラル・マーケティングのステップは以下の通りである。
●ステップ1:水平移動の対象となるフォーカスを決める。
●ステップ2:水平移動によりギャップを生み出す。
●ステップ3:ギャップを埋める方法を考える。」
(第6章「ラテラル・マーケティングのプロセス」より)

(2004/5/27更新)
*Philip Kotler教授のその他の本:
「マーケティング・コンセプト」
「Ten Deadly Marketing Sins」

 
開運

開運(静岡)
純米吟醸山田錦
1800ml/3360円


能登の名杜氏である波瀬正吉氏が醸す銘酒開運は、淡麗低酸型の静岡吟醸のルーツともいうべき蔵。全国新酒鑑評会などでは金賞受賞の常連蔵でもある。
この純米吟醸は、兵庫特A地区産の山田錦を50%まで磨いた大吟醸並みのスペック。開運では精米の際に、心白にほぼ沿った形で磨く扁平精米機を使用しているため、全般的に雑味が少なく米の旨みがしっかり残る酒となっている。華やかで膨らみのある香りの割にはすっきりとした辛口で、幅のある旨味がふわっと口中に広がる。キレが良いため食中酒としても文句なし。ちなみに当夜の酒肴は筍と鴨の煮付け、馬刺、子鮎の天ぷら等。

   

TOP HOMEページへ