酒本舗
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七月の酒と本(二)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
棚田

風渡る阿波の
棚田の純米吟醸
(徳島)
名門酒会頒布会
1800ml/3980円


日本名門酒会30周年記念の頒布会商品。日本農業の文化遺産とも言える棚田にこだわり、そこで作られた米を原料にした純米吟醸酒である。味わいは淡麗すっきり系。料理を活かすタイプの純米吟醸酒だ。
蔵元は徳島の「鳴門鯛」。1987年よりアメリカへ進出し、ニューヨークの四つ星レストラン「シャンテレル」で、ディナー用の酒として採用されている世界ブランドである。

隠し剣孤影抄

隠し剣孤影抄
藤沢周平著

「廊下の端に、堀が姿を現したとき、宗蔵もこちらから歩き出した。宗蔵が腰をかがめて、二人は擦れ違った。堀は立ちどまって、擦れ違った宗蔵を見ようとしたようだった。少し首をねじむけた姿勢のまま、堀は不意に膝を折り、前にのめった。」(「隠し剣鬼の爪」より)

「たそがれ清兵衛」に続き、次は「隠し剣」シリーズが映画化されると聞いて、久々に読み返してみた。何を隠そう、藤沢周平の作品は全編読破し終えた程の大ファン。ストーリーの面白さもさることながら、時代小説における文章の味わい深さと美しさでは、この人は文句なしのNo.1だと信じてやまない。情景描写の文章につい引き込まれてしまう数少ない作家である。
さてこの「隠し剣」シリーズ、剣豪ものの短編集ではあるが、主人公はいずれも何らかの形で生活に問題を抱えており、いわゆるスーパーヒーローは一人も存在しない。ただそんな等身大の主人公達が、この時を置いて他にないというギリギリのシーンで秘剣・魔剣を繰り出し、読者に胸のすくような一瞬のカタルシスを与えてくれる。

「十太夫は深ぶかと膝を斬られていた。手をあててみるまでもなく、伊部の一撃が骨を断ったと知れている。
--年寄って、前のようにはうまく跳べなんだな。
喘ぎながら、十太夫はそう思った。しかし跳びながら放った、鬼走りの詰めの一撃が、伊部の顔面を斬り割ったことはわかっている。」
(「宿命剣鬼走り」より)

(2004/7/11更新)

 
出羽桜

出羽桜(山形)
DEWA33純米吟醸酒
720ml/1423円


DEWA33とは、米・麹・酵母を全て山形県産のものとした純米吟醸の規格で、上記の条件を満たし、なおかつ一定水準以上の酒質に合格した酒の名称であり、青いDEWA33のシールが目印である。
この出羽桜のDEWA33は、米は品種改良、醸造試験に11年もの歳月を費やした山形の「出羽燦々」、酵母には「山形酵母KA」、麹には「オリーゼ山形」をそれぞれ使用している。リンゴ系の華やかな吟醸香、豊かな米の風味、程よくコクのある味わい。まさに、バランスの取れた満足度の高い佳酒である。

   

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