酒本舗
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八月の酒と本(六)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
獺祭

獺祭(山口)
純米吟醸50%
1800ml/2625円


今年公開の映画「キューティハニー」で、ハニーが大好きな酒としてスクリーンに登場した獺祭(だっさい)。正岡子規の俳号でもあるこの酒銘は、山田錦100%で精米歩合50%以下の純米吟醸酒に限定されており、この純米吟醸50%はまさに定番の位置づけにある。品の良い香りとしっかりとした旨味、そしてすっきりキレの良い後味が特長の、コストパフォーマンスが極めて高い酒。
ちなみにこの純米吟醸の基準に満たなかった酒が、地元山口県では普通酒として売られているらしい。これってかなりスゴイ事だ。

蕎麦屋酒

蕎麦屋酒
古川修

蕎麦屋で飲む酒は格別であり、居酒屋とは一線を画する。シンプルな酒肴で酒を楽しみ、最後に蕎麦をたぐる。・・・(中略)
蕎麦屋は元来庶民が仕事を終えて帰宅する途中で、さっと酒を楽しむための憩いの場所であった。すなわち、蕎麦屋で酒を飲むということは、日本の歴史、伝統を飲んでいることになり、旨くて当然なのである。
(「はじめに」より)

そろそろ新蕎麦の季節、日本酒がひときわ美味しく感じられる季節である。本屋の店先にも、「サライ」や「一個人」をはじめ、蕎麦特集を組む雑誌やムック類が並び始めた。このところ蕎麦屋酒とも無縁の無粋な暮らしを送っているが、あまりの忙しさにそろそろ頭も体も悲鳴を上げつつあるので、何とか東京出張の合間にでも、昼下がりの蕎麦屋酒を楽しむ心のゆとりを持ちたいものだ。ああ、旨い蕎麦が食いたい〜!
裏表紙のプロフィールによると、現在芝浦工大教授である著者は、元ホンダの開発責任者で、自動車業界では知らぬ者のない美食家とのこと。本格的な栽培まで手がける程蕎麦にのめり込んでいる一方、日本酒について書かれた一章を読んでも、その知識と造詣の深さが生半可なものではないことが分かる。スノッブで気障な爺の蘊蓄本かと高を括っていたが、なかなかどうして、読み応えのある楽しい一冊であった。

蕎麦切りをすするときの香りはほんの僅かな上品なもので、香りが独立して存在するものではなく、味とバランスして感じられる。利き酒でいう立ち香ではなく、含み香がするのである。だから、蕎麦を食べる前にいくら鼻で嗅いでも、強く香ることはない。僅かな香りが漂うだけである。(第三章「蕎麦屋のロードマップ」より)

(2004/8/28更新)

 
勝駒

勝駒(富山)
大吟醸
720ml/2800円


事務所移転のお祝いに、SAKE王国のヒデさんより頂戴した。
定番の純米酒でさえほのかな吟醸香が楽しめる勝駒なので、大吟醸ともなると、酒杯へ注いだ途端に果実系の華やかな上立ち香が立ち上る。口に含めば、豊かな旨味の後に淡麗系のきれいな味わいが広がり、喉越しはさっぱりして苦みが残らない。
現在我が社で就労中のインターンシップ生たちと終業後に開栓したが、皆このクラスの大吟醸を味わった経験がなく、豊かな香りと味には驚きだった様子。若い彼らが、この日をきっかけに日本酒の世界へも目を向けてくれるとうれしいのだが・・・。

   

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