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華栄の丘
宮城谷昌光著
出目と太鼓腹という特徴をもったこの男の外貌はどうみても貧弱ではなく、さらに貴族であることをあらわす衣冠をつければ、大いにたよりがいのある容姿が出現するということになる。この男の氏名は、
「華元」
という。宋の国の大夫である。
(「天の章」より)
中国の春秋時代、当時大国だった楚と晋のはざまで苦しみながらも、詐術に頼ることなく礼節を重んじ、自らの信念のままに乱世を生き抜いた小国・宋の名宰相、華元の生涯をさわやかに描いた古代王朝譚。
やたらと難しい漢字や熟語ばかり出てきて、ちょっと読んでて疲れるなあというのが、初期の著者の作品を数冊読んで感じた私の率直な感想であった。ただ今回、「司馬遼太郎賞」を受賞したという本作品をたまたま読んだところ、難解な漢字や熟語表現満開の宮城谷ワールドは相変わらず健在だが、随分と読みやすくなった印象がある。もともと好きなジャンルだし、これならもっと読んでみようか、という気にさせられた。
漢字の勉強にもなるし・・。
長い籠城戦であった。
文公が荘王に屈したというかたちをみせずに、この戦いを終わらせたのは、華元の殊勲であろう。けっきょく宋は晋との盟約を破棄し、楚の盟下にはいったが、諸侯は援軍をださなかった晋に不実を感じ、宋の信義に驚嘆した。
ーーこういう国があったのか。(「華の章」より)
(2005/3/14更新)
*宮城谷昌光のその他の本:
楽毅
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