| バナナがバナナじゃなくなるとき
ダイアナ・ラサール+テリー・ブリトン 著
消費者が買っているのはモノやサービスではなく、商品を通して得られる自由や冒険、安心感である。商品を構成する目に見えない価値は、測定や数量化になじむものではないし、機能や便益に還元できるものでもない。実際に経験するしかないエクスペリエンスであり、それこそがすばらしい、お金で買えない、“プライスレス”な価値になり得る。(「はじめに」より)
副題は「ありふれたモノから特別な価値を生み出すマーケティング戦略」、原書のタイトルは「Priceless」。そう。「マスターカード」のTVCMの締めで使われている、ほんの少し背中がムズムズっとするあの言葉である。(本書の内容と読者対象を考えると、原題のままの方が相応しかったかなあーと思わないでもない。)
さて、現場のクリエイティブスタッフというのは、つい自分たちが創作する成果物の質さえ良ければOK、と思いがちであるが、実は成果物の完成に至る前後で顧客にもたらすちょっとした安心感、驚き、感動の積み重ねこそが評価を左右している事が多い。世の様々なジャンルにおいて、最良の品質を持つ商品が必ずしもNo.1ブランドとは限らないように、感情の動物である人間を相手にする以上、目に見えない、Pricelessなエクスペリエンスへの配慮は不可欠なのだ。
さて、私たちはお客様にPricelessな価値を提供できているのだろうか?
カスタマー・エクスペリエンスとは、何らかのリアクションにつながるようなインタラクションであり、それは顧客と商品、企業あるいはその関係者との間に生じる。リアクションが好意的だとエクスペリエンスに価値が見出される。(第2章「バナナがバナナじゃなくなるとき---バリューエクスペリエンス」より)
(2005/5/30更新)
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