| 銀座の酒場 銀座の飲り方
森下賢一著
酒場はみな顔を持っている。
バーの顔は酒の棚だ。そこに並んでいる酒の種類、並べ方、壜やグラスの輝き具合などが、その酒場の考え方をはっきり語っている。(第一章「自分の飲み方を見つける」より)
東京で飲むと言えば、新橋か浅草・上野、あとは虎ノ門の「鈴傳」か鶯谷の「鍵屋」と行動範囲が決まっている。思えば銀座の酒場には、もうかれこれ10年以上も足を踏み入れてはいない。一人前の飲み手を気取るのであれば、銀座辺りになじみの店が一、二軒ある方が様になるのだが、関西人にとっての北新地同様、下手に入るといくら取られるかわからん・・・といった漠たる不安感が拭えないのである。
ましてや当方は、元々おネエちゃんが隣で侍ってくれる事より、旨い酒と肴をいかにリーズナブルに楽しむか、という一点に賭けるタイプなので、恐らくこの先も一人ふらりと銀座の店に足を踏み入れる・・・なんて勇気はないだろう。
クリエイティブなギョーカイ人の端くれとしては、本来銀座が様になる方がカッコいいんだけどね。
森鴎外は「男は四十になったら自分の顔に責任を持て」と言ったそうだが、ぼくは「男は月給をもらうようになったら、自分の行きつけのバーに責任を持て」と言いたい。(第一章「自分の飲み方を見つける」より)
(2005/7/18更新)
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