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開春(島根)
「おん」純米生もと木桶仕込
1800ml/2798円
「おん」は、にんべん(イ)+「宛」の当て字で、蔵元である若林酒造の御守りの文字とのこと。生もと造りに初めて取り組んだ上、木桶仕込みを40数年ぶりに復活させて醸した酒。山田錦を1割磨いただけ(精米歩合90%)の、独特の深みとコクのある辛口で、どちらかというと通好みの味わい。次回はぜひ燗で飲みたい。
三宮「まんげつ亭」にて遭遇。肴はあん肝と白子の盛り合わせ、おでんなど。
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社会は笑う
−ボケとツッコミの人間関係
太田省一
つまり「キャラ」とは、付け替え可能な覆面のようなものである。それは「素」が見えないくらい演じられるような場合もあれば、「素」が透けてみえるような場合もある。だがいずれの場合も含めて、「キャラ」のゲームは成立している。(第4章「現代日本社会と笑い」より)
ここ数年、ごく日常的な風景として、「とりあえずボケる人」「何気ない相手の言葉にすかさずツッコミを入れて笑いを取る人」が増えた。素人にも蔓延したこの種の笑いの風潮がいつからどのような経緯をたどって生まれてきたのかを、コント55号時代の萩本欽一から「ナイナイ」「あいのり」に至る「テレビ的お笑い」の変遷をたどりながら、社会学的視線で極めて真面目かつロジカルに論考した一冊。
特に最近テレビ番組で頻発している「なぞるテロップ」について、個人的には「大きなお世話」に思えるものの、「『仲間』空間の空気をすくい取り、出演者と視聴者の間に屈折しつつ共振するような磁場を形成するもの」と積極的に位置づけている辺りは興味深いものがある。
ここで認識すべきなのは、そうした二人のお笑いの能力の高さではなく、そこに宿る一九八〇年代以降のマンザイ的「笑い」の空間に対する批評的視線のほうである。八〇年代以降の「笑い」とは、「ツッコミがそこにないにもかかわらず、あるかのように振る舞う」ことにあった。そしてそのことが、とりあえずボケることを正当化してきたわけである。(終章「『笑う社会』の行方」より)
(2006/1/1更新)
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