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奥播磨(兵庫)
純米大吟醸山田錦三十八号(H10BY)
1800ml/????円
神戸三宮・生田神社の西向かいにある「創作料理 中村」にて、店主がわざわざ私のために残しておいてくれた貴重品。奥播磨の蔵出し生の純米大吟醸を、7年貯蔵して熟成させたレア物だ。
口に含んだ瞬間、思わず笑い出したくなる程の凝縮された旨味がふわ〜っと広がり、奥播磨ならではのコシの強い味わいが喉をくすぐる。よほど保存状態が良かったのだろうか、ひねた感じは全くない。店主曰く「実は開栓から1ヶ月経っているが、当初の味わいとほとんど変わらない」とか。造りの確かさが、こうした所にも顕れるのかも知れない。
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龍馬(三)海軍篇
津本陽
龍馬は塾が神戸へ移ってのち、佐藤与之助にかわり、塾頭となった。しだいに数をふやしてくる諸藩からの塾生を統率するため、龍馬の指導力が必要となってきたのである。塾中には諸藩の藩士と、無頼浮浪のの徒といわれる脱藩浪士が入りまじり、塾頭が目をゆきとどかせていないと、いかなる騒動をおこすか、予想もつかない。(「波濤」より)
龍馬の人生をたどりながらあえてゆっくりと読み進めている本作も、いよいよ全五巻中の折り返し点を過ぎてしまった。神戸と京都を主な舞台に、時代は文久三年(1863)の正月から、翌年夏の「禁門の変」終息に至る約一年半。龍馬にとって「日本第一の人物」である勝海舟の一番弟子として、「神戸海軍操練所」創設のために東奔西走する傍ら、死に急ごうとする同志達を何とか一人でも多く塾に引き入れ、無駄死にさせまいと苦心する姿が描かれている。やがて妻となるお龍(りょう)に一目惚れし、国事の合間を縫って激しく逢瀬を重ねる様も、なかなか情感たっぷりで興味深い。
龍馬が我が神戸の地と深く関わりを持ったのは、本巻で取り上げられているわずか二年程に過ぎない。が、自分自身が慣れ親しんだ神戸の海を同じように龍馬も見つめ、遠い異国の地に思いを馳せていたと確信できるのは、実に喜ばしい限りである。
七月十九日の丑の八つ(午前二時)頃、神戸海軍塾の自室で寝込んでいた龍馬は、揺りおこされた。
高松太郎が、蚊帳の外から声をかけた。
「龍やん、東の空がまっかに見えるぜよ。京都で戦がおこったがじゃないだろうか」
龍馬ははね起き、浜辺へ走り出た。(「別離のとき」より)
(2006/4/4更新)
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