酒本舗

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四月の酒と本(四)

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龍力

龍力(兵庫)
特別純米酒山田錦
720ml/1575円


「龍力」の蔵元である本田商店は、兵庫県内で最も古くから吟醸造りに取り組んだことで知られている。全国でも二番目に多くの山田錦を買い入れており(1位は剣菱)、蔵全体で使用する酒米の85%を占めているとのこと。
この「山田錦」も、特A地区の特上米だけを100%使用した贅沢な特別純米酒。豊かなふくらみがあって後味はさらりと飲みやすく、全体としてクセがなくバランスの取れた辛口の酒。

マクルーハンの贈り物

 

マクルーハンの贈り物
中田平

人間は自分を取り巻いているメディア環境からの影響を客観的に〜(中略)〜分析することができるほど自由ではないのです。つまり、メディアに閉じ込められているのです。(第1部「マクルーハン思想の骨格」より)

コミュニケーションメディアの変遷が歴史の動因となる、というのがマクルーハンの歴史観である。この“メディア史観”による時代区分を図式化すると:[話し言葉時代]→[写本時代]→[活版印刷時代]→[テレビ・コンピュータ時代]となり、本書によるとマルクス史観の[原始共産制]→[古代奴隷制]→[中世封建制]→[近代資本主義]という社会区分と重なる点が興味深い。
さてマクルーハンが亡くなった1980年当時、テレビはまだ家庭内娯楽の王者で、パソコンは8ビット機全盛、インターネットやケータイは存在すらなかった。あれから四半世紀、有名無名を問わず誰もが個人単位でブログやSNS、メール等のメディアを気軽に操る今日の状況を見たとして、彼は「メディア論」にどんなエピローグを書き加えるだろう。

光速のメディアでコミュニケートしている人間が感じるのは、普段の自然体で生きている自分ではなくて、そうした普段の自分というアイデンティティを喪失しているのではないかというのです。こうしてマクルーハンは、自然からの脱却とアイデンティティの喪失は現実感やリアリティの欠如につながると考えるのです。(第3部「ポスト・マクルーハン」より)


(2006/4/24更新)

 
深山の香

深山の香(島根)
純米吟醸
720ml/1523円


蔵元の簸上(ひかみ)清酒合名会社は、現在全国の50%強の蔵元が仕込みに使用する泡無酵母発祥の蔵として知られており、主銘柄は「簸上正宗」。中国山地の奥深く流れる斐伊川の伏流水を使って、安定した酒質を生み出している。
この「深山(みやま)の香」は、酒米に島根の「佐香錦」を使用。ほんのりとした吟醸香を持ち、比較的軽やかな口当たりではあるが、口中に含むやしっかりとした旨味と程良いコクが感じられる辛口タイプの酒。

   

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