酒本舗

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五月の酒と本(一)

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神鷹

神鷹(兵庫)
純米吟醸/山田錦
720ml/1260円


「神鷹」の蔵元である江井ヶ嶋酒造は、淡路島を眼前に望む“子午線の街”明石の地で延宝7年(1679年)に創業した老舗。焼酎、みりん、ウイスキー、ブランデーも造る県下唯一の総合酒類メーカーとして知られている。
さてこの純米吟醸は、三木市志染産の山田錦と、江井ヶ嶋の寺水のみを原料としており、華やかさこそないものの、スッキリとした口当たりの良さと飲み応えのあるコクが、程良いバランスで保たれたマイルドな佳酒。冷蔵でも常温でも美味しく、マイルドでクセがなく飲み飽きがしないタイプなため、まさに食中酒には最適。

左腕の誇り〜江夏豊自伝

 

左腕の誇り〜江夏豊自伝
江夏豊著/波多野勝構成

引退式の日まで、何かやりたいとみんなが思っていた。万感の思いがあったから、あのまま見送ることはできませんでした。で、マウンドに向かう村山さんに五人が自然とついていって、打ち合わせも何もなしに騎馬に乗ってくださいと言ったわけです。(「確執の中で」より)

田淵幸一が新人王を取り、試合終了まで完全中継のUHF局サンテレビが開局した1969年から私は阪神ファンとなり、かれこれ40年近くになる。その年江夏は入団三年目、前年に401奪三振の世界記録を作っていた。当時私の親父は盛んに「去年までの江夏はもっと速かったぞ」と言っていたが、子供心に私は(今でも十分過ぎる位速いのに・・・)と思いつつ、江夏の“さらに速かった”快速球が見られないことを悔しく思ったものだ。当時の子供たちはほとんどがYGマークの野球帽を被っていたが、私にとっては長嶋・王より、田淵−江夏の黄金バッテリーが最大のヒーローだった。銭湯へ行けば「22」か「28」の靴箱の空きを探した。学校から帰ると、毎日壁に向かってボール投げをし、右利きなのに左腕でボールを投げたりした。そんな少年の日の記憶が甦ってくる一冊。

辞める日は本当に辛かった。僕は以前から共同通信の記者に草野球の試合に出ないかと誘われていて、たまたまその日が引退発表と同じ十一月十二日だったんです。発表は午後二時だったか三時かだったんですが、僕は寂しさをまぎらわすために午前中、みんなと一緒に草野球をやっていた。(「戦いすんで」より)


(2006/5/3更新)

 

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