酒本舗

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三月の酒と本(二)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
栄川

栄川(福島)
本醸造・樽酒
180ml/480円(※店頭価格)


しばらくの間東京に滞在することとなり、土曜に一仕事終えた後一人で二軒はしご酒した。その二軒目が上野の老舗居酒屋「たる松」で、そこで名物の「あご焼」を肴に飲んだのが、会津若松の銘酒「栄川(えいせん)」の樽酒である。樽酒はどの銘柄であれ杉の木の香が強いので、何を飲んでも甘いか辛いか程度しか違いは分からない。
ちなみに「あご焼」は長崎県の五島列島・平戸近海で漁獲されるトビウオの事であり、パッと見はうるめいわしの様。ほのかな甘味と旨味が、やや甘口の栄川の樽酒とはちょうど良い感じの相性だった。

巨人軍論

巨人軍論
野村克也

スカウトには最初にこう訊ねる。
「あなたたちは何を基準に選手を獲っているのか」
だいたいは答えに窮するのだが、「かんたんなことじゃないですか」と言って、私はこう要請する。
「足が速い、球が速い、遠くへボールを飛ばす。そういう天性を持った選手をまず獲ってください」
(第一章「巨人はなぜ凋落したか」より)


「巨人が強くなければプロ野球人気は危うい」との意見を述べる人は、なぜかプロ野球関係者に多く、本書も結局そうした意見を後押しする内容となっている。でもこの種のノスタルジックな枠組みから一年でも早く脱却し、プロ野球界全体が広くアジア〜世界市場を見据えた長期戦略を呈示していく事こそが、本当にプロ野球の将来を考える上で必要なんじゃないか、と、プロ野球ファン歴(=阪神ファン歴)40年弱の素人は考える。
もちろん一方で古くからの阪神ファンとしては、「強い巨人をやっつけて胸がスッとした」という原体験が心の片隅に根付いている(注:但しその数倍も苦汁を舐めている)ため、巨人には倒し甲斐のあるチームであってほしいと思わなくはない。でもそんな素人レベルの懐古主義的目線で、巨人の強弱とプロ野球界の発展とを結び付けるのは、もういい加減やめにしませんか〜と言いたい気分ではある。

じつはバッターというのはその打席で結果を出すことに精一杯で、せいぜい「ヒットや四球で塁に出るか、走者を進めて次の打者につなげよう」というくらいにしか考えていない。だが、守っている側はちがう。「こいつを出したら四番まで回ってしまう」とか「次の打者は小技がうまいから、何か仕掛けてくるかもしれない」というふうに、いろいろ考えるものなのだ。つながりというのは、相手が意識するものなのである。(第四章「V9巨人にある手本」より)

(2007/3/6更新)

 
 
   

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