酒本舗

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三月の酒と本(三)

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こなき純米

こなき純米(鳥取)
よう怪泣かせの超辛口
1800ml/2520円


鳥取県境港にある蔵元・千代むすび酒造による新銘柄で、水木しげるの「こなき爺」が描かれたラベルが“超”印象的。日本酒度+15の“超”辛口純米であるが、飲んだ時点ではその事実を知らず、超辛口とは全く思わず盃を重ねた。穏やかな香りと上品かつキレの良い味わいを持つ、食中酒としては秀逸な酒。スッキリときれいな後味なので飲み飽きることもない。
なお長期東京滞在中のこの日は、高校時代の友人を呼び出し夜中までこの酒ばかり四合程。肴は牛すじ煮込み、クリームチーズ酒盗和え、山うに豆腐、あぶりイカ(ワタのたれ付)、鯖の竜田揚げ、ジャーマンポテト、鰯フライ、地鶏の柚子胡椒焼。〆はソース焼そば!

   

他人を許せないサル

他人を許せないサル
正高信男

細木数子がブームになるのも、脳科学がブームになるのも、結局はいっしょと言える。常に何らかの因果関係、理由付けを求めているからにほかならない。「どうしてそんな行動をするのですか」と質問したときに、「実は脳がそういう設計になっているのです」とあまりにストレートに答えられると、我々は「ああ、そういうものなのか」と納得してしまう。(第2章「理由付けを求める現代人」より)

「科学をあなたのポケットに」というキャッチフレーズの講談社ブルーバックスは、私の様な文系人間にとっては少し敷居の高い、その分科学的・客観的知識が必要となる際には頼りになる新書シリーズだ。その意味で本書はこのシリーズにふさわしい内容ではなく、「ついにブルーバックスも売れ線に迎合し始めたか」と正直残念に思った。
内容はベストセラーになった著者の「ケータイを持ったサル」(中公新書)同様、ケータイメールの送受信に血道を上げる若者達へのボヤキ節に、大して科学的関連性があるとは思えない調査データやグラフをくっつけ、ブルーバックス風に仕立て上げたもの。ヘンに“科学的”に見せようとせず、「オジサンは怒ってるんだゾ!」的な評論だったら読み物としては悪くないのだが。
それに前掲書で著者は「私は携帯電話を持っていない。だから『メル友』もいない。」と変に自慢気だったが、今も変わらず携帯電話を試しもしないまま、ケータイ文化を論じようとし続けているのだろうか?

ケータイがあるが故に、物理的には一人でいても、常に誰かと時間を共有していることになる。たとえ一人になりたいときも、心理的に完全に一人になれることがなくなる。大変疲れる時代になってくる。(第3章「IT世間の出現」より)

(2007/3/11更新)

 
 
   

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