酒本舗

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五月の酒と本(七)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
而今

而今(三重)
特別純米三重酵母
1800ml/2730円


近頃急激に酒通の間で評判が高まっている酒。年間わずか120石の三重県名張市「木屋正酒造」が醸しており、「酒造業界が苦しい現状にある中、而今(=今この時をただ懸命に生き抜く)の精神で酒を醸したい」との意志が酒銘に込められているとのこと。
今回飲んだのは五百万石を原料米に、三重酵母で仕込んだもの。ふっくらとした米の旨味が舌の上に広がり、濃醇なコクがありながらもキレが良いから何杯でも飲めてしまう。飲んだ店は大阪・兎我野町「四季彩」。肴は牛すじ煮込み、春山菜の天ぷら、小芋の煮付け、じゃが芋饅頭、馬刺etc.。

メディアの権力性/ジャーナリズムの条件3

メディアの権力性
ジャーナリズムの条件3

佐野眞一(責任編集)

靴底をすりへらして事実を追い求め、脳ミソに汗をかきながら淡々と筆を運ぶ。あるいは、冷静なまなざしでとらえた対象を、くもりなく写しとって定着させる。それを肩肘張らず、ユーモアすらもってこなす。平たくいえば、ウォームハートとクールヘッドこそ、ジャーナリストに求められる不可欠の条件である。(総論・佐野眞一「報道と権力をめぐる対峙と癒着」より)

マスコミが権力と一体化し不信にさらされる中、再度公権力とメディアとの距離を点検しようとの趣旨で編まれたのがこの第3巻。本来権力を監視すべきマスコミが権力そのものになりつつある中、特に本書の後半に稿を寄せているフリージャーナリスト達の、現場に身を置いて書くという“当たり前の”行為に自らの存在価値を賭ける愚直さにシンパシーを感じる。
そもそもニュースは客観的な視点で書かれなければならない、というのが一般的な“常識”である。ただ、ある事件の発生現場を前に、5W1Hに沿って眼前の事実を正確に、客観的に伝えるだけならジャーナリストは要らない。ちょっと気の利いた学生アルバイトがいれば十分だろう。
本来ニュース記事や論評を書くという行為は、書き手の見識や洞察力、物の考え方、社会と向き合う姿勢などを土台にした主観的行いであり、その意味でジャーナリストにとって、ニュース原稿とは自分自身と等価であるはずだし、またそうであって欲しいと思う。

何が正しく、何が間違っているかを書かないのなら、それは単に目の前で起きたことをそのまま伝えるリポーターに過ぎない。過去の取材体験、様々な知識、それらに基づいて「事件、事象、現象」をとらえることにより、初めて「真実」を描けるのだ。優れた記者の「主観的記事」こそが、最も真実に近付いているのである。(北村肇「新聞の『限界』と可能性」より)

(2007/5/13更新)

 
 
   

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