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東光(山形)
純米
720ml/1150円
「禁酒令」と聞けばアル・カポネの時代のアメリカを思い出すが、実は江戸時代の日本でも飢饉のたびに発布されていた。そうした「禁酒令」の最中でも、酒造りを許されていた数少ない造り酒屋の一つが、米沢藩上杉家御用酒屋だった「東光」蔵元・小嶋総本店(1597年創業)である。
この「東光」純米は、55%精白された山形県産米を手作りの米麹で醸し、低温熟成させた酒。まろやかな飲み口ではあるが、後味がどっしりとし、コシが強く飲み応えがある辛口。虎ノ門の「升本」にて購入。肴はイカの塩辛と冷や奴。ラベルは通常の「東光」純米とは異なる「21世紀酒屋塾」バージョンだ。
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忠臣蔵夜咄
池宮彰一郎
自らの経験をもとに思うのだが、年寄りというのは、若い者を叱っているときほど喜びと快感を覚えるものなのだ。
美味しいものがたくさん食べられず、女色から遠ざかって何年にもなる。そうした食欲や性欲の快感もなくなってしまった老人にとって、若い者をいたぶっているときの快感は女色にも勝るものがあるのだ。・・・(略)・・・どうもはっきりしない内匠頭の遺恨は、存外、このような年齢的なことから始まったのかも知れない。(「忠臣蔵の詩と真実」より)
古稀を前にして「四十七人の刺客」で斬新な忠臣蔵像を打ち出し、華やかに小説デビューした著者が、「南部坂雪の別れ」をはじめとする数々の逸話を新たな視点から検証し直し、その意外な実像に迫った歴史エッセイである。
特に「忠臣蔵」の事件の発端である浅野内匠頭の刃傷沙汰については、吉良上野介の賄賂説を筆頭に様々な動機が語られて来たが、結局のところ原因は解らず、今となっては真相を探り出す術もない。ただ本書で披瀝されている池宮説=要するに、老人にいたぶられた(と必要以上に思い詰めた)お坊ちゃん育ちの若い者が突然キレて斬りかかった、という辺りが案外真相かも知れんなあと、妙に共感してしまった。
南條 時代劇の二枚目俳優は、集大成として必ず大石内蔵助を演じるようだけれど、時代小説を書く人も、集大成として「忠臣蔵」を書くということがあるのかな。
池宮 池波正太郎さんが「忠臣蔵」を書く準備をされていて、始めたら死ぬまで書き続けると言っておられたと聞いたことがあります。
南條 池波さんが書いたら面白かったろうな。惜しいことをした。(6「忠臣蔵を語る」より)
(2007/8/7更新)
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