酒本舗

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八月の酒と本(八)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
春夏秋雪越前

春夏秋雪越前(福井)
純米吟醸
180ml/315円


福井県産の酒造好適米「五百万石」(55%精米)を全量使用。意外に濃厚な口当たりで、日本酒度+3〜4の割にはほんのりと甘さを漂わせる飲み口だが、後味にはしっかりとした芯の強さを感じる。
蔵元は明治42年創業の(株)越の磯。1998年からは日本酒だけでなく地ビール「ディオス」の醸造も行っている。

クジラは潮を吹いていた。

クジラは潮を吹いていた。
佐藤卓

多くの人が関わり多くの意見を汲み入れることは、デザインでもっとも大切なことであるが、「デザインの決定においては民主主義はあり得ない」ということを実感した仕事であった。ものごとは失敗した時よりも成功した時に、どれだけその成功の理由を知るかが重要である。(「失敗した仕事」より)

確かに著者が上に記している通り、デザインを含めたクリエイティブの決定に「民主主義はあり得ない」。誰もが責任を取らない「民主主義的」多数決では、結局無難な平均点の表現しか選ばれないし、受け手を揺さぶる表現はそこから生まれない。
そしてまた、「失敗から学ぶ」大切さについては多くの人が語っているが、「成功した時に、どれだけその成功の理由を知るかが重要である」という下りはなかなか新鮮で、共感を覚えた。大切なのは、成功に「酔う」ことなく「学ぶ」こと。自分たちの勝ちパターンや成功体験をきちんと研究しておくことが、次の勝利を呼び込んでくれることもきっとあるから。

日本酒文化という長い年月を掛けて育まれた、生活と密接に関係してきたものが、知らず知らずのうちに壊れてきている。「便利」で社会全体が壊れてきている。日本酒を味わうとはどういうことなのか。ただ味を口の中で味わっているだけではなく、入れ物、焼き物、テーブル、空間などとともに在るということを少し考えてみてはどうだろうか。(「『便利』により失うもの」より)

(2007/8/28更新)

 
 
   

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