酒本舗

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十二月の酒と本(二)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
金龍蔵

金龍蔵(宮城)
純米吟醸
720ml/1500円


「金龍蔵」とは、宮城の銘酒「一ノ蔵」の第二蔵として吟醸クラスの高級酒のみを造る限定銘柄。全国60店舗のみで取り扱っている、照井丸實率いる少数精鋭の南部杜氏が、伝統的な寒造り・小仕込み・手造りを継承し丹念に醸した逸品である。
今回飲んだ純米吟醸は、原料に宮城の酒造好適米「蔵の華」を使用。スッキリとした辛口の中にもほのかな米の甘さとコクが感じられ、しっかりと中身の詰まった味わい。肴は熊本・嬉野温泉の湯豆腐。

キャラ化するニッポン

キャラ化するニッポン
相原博之

グループ(社会)から「ボケキャラ」というアイデンティティをもらった若者は、嬉々としてひたすらボケをかまし、ボケキャラを全うすることで、安堵の日々を送る。それがキャラ化社会の人間関係であり、そこで、少しでも、「俺の本当のアイデンティティは?」などと考えたら、とたんに奈落の底に落ちてしまう。(第五章「『キャラ』の持つ社会的存在の意味」より)

キャラとはキャラクターの省略形でありながら、まさに「藍より青く」で、元の言葉を呑み込む存在感と独自性を持つに至った。英語のcharacterは「人格・性格」という意味を有するが、「キャラ」と略されたことで「人格“のようなもの”」へと肥大化した。今の若者にとって「キャラ」とは、仲間内での自分の「居場所」であり「仮面」である。そのため誰かとキャラが被った場合、相対的に自分の方の「キャラが薄い」と判断すれば、早々に別の仮面に付け替え居場所を確保する。もちろん本来の自分のキャラクター(人格)とズレて構わない。内面に踏み込んだコミュニケーションなど互いに求めていないから、アイデンティティよりも居場所の方が大事なのだ。こうしたキャラ主体のコミュニケーションでは、互いを平面的なステレオタイプで理解し合うことになり、中には誰かにキャラを決めてもらわないと安心して生きられない人も出てくる、という。
マイペースで生きている私の様なおじさんには何だかよく判らんが、やたらと「空気を読む」ことを強いる人間関係と、一脈通じるヤな感じがそこにある。

しかし、それはかつての「憧れの存在」たちのように、その発言や生きかたへの共感というものではない。若い女性たちはエビちゃんという「キャラ」そのものにあこがれるのだ。そして、彼女たちがエビちゃんに対して使う言葉はただひとつ、「かわいい」だ。
彼女は、その意味で、まさに「かわいい」という純粋な記号、純粋なキャラだけで成立する稀有な存在と言っていい。
(第六章「消費・ブログ・ケータイ・セカイ化」より)


(2007/12/4更新)

 
 
   

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