酒本舗

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一月の酒と本(五)

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仙介

仙介(兵庫)
純米
720ml/1365円


蔵元の泉酒造は1756年創業の老舗。「泉正宗」の銘柄で親しまれていたが、阪神淡路大震災の影響で自家醸造を断念。長年にわたって親戚筋の西野金陵(香川)に醸造委託していたが、2007年1月より酒造りを再開。一昨年2月に亡くなった会長の名「仙介」を新銘柄とした。
さてこの純米酒は麹米に山田錦、掛米にアケボノを使用。膨らみのあるまろやかでクセのない中辛口で、ぬる燗にするとより一層旨味と膨らみが増す。二夜連続で小鍋立てを肴にゆるゆると。

ウェブ炎上

ウェブ炎上
ネット群衆の暴走と可能性

荻上チキ

そもそも必要な情報を選択するということは不必要な情報を排除するということと同じであり、似た者同士で集まりたいという欲望は、異質な者を排除したいという欲望と表裏一体です。「デイリー・ミー」を実現するためには自分(たち)にとって不都合な情報を切り離さなくてはなりません。いうなれば「デイリー・ミー」は、「デリート・ユー(delete you=あなたを削除する)」という要素を常に潜ませているのです。(二章「サイバーカスケードを分析する」より)

ブログなどの炎上をテーマに、ネット上で流言飛語が飛び交い燃え盛るメカニズムを、「サイバーカスケード」をキーワードに、様々なケーススタディの考察を通して分析した書。サイバーカスケードとは、サイバースペース上で各人が欲望のままに情報を獲得し、議論や対話を行っていった結果、極端な言説パターンや行動パターンに集団として流れていく現象を指す。
論旨は一貫して、「ウェブ上だからデマが起こりやすいのではなく、元来人はデマにまみれた社会に生きており、ネットがもたらした『可視化』と『つながり』によって、デマの見え方や広がり方が変わってきたのだ」というスタンスに立つ。巷を賑わす「ネットいじめ」の問題で言えば、ネットが誕生したからいじめが誘発されたのではなく、ネットがない時代から子供の世界には陰湿ないじめが存在しており、その顕れ方がネットによって変わったのだ、という視点だ。結局どんなメディアだって、社会に登場した当初は諸悪の根源的な扱いをされてしまうし、ある意味仕方のないことかも知れない。

ウエブ上においてサイバーカスケードが起こるとき、オフラインのもの、「ウェブ以前」のものとの大きな違いは、(繰り返しになりますが)可視化とつながりによってもたらされる過剰性にもとづいています。過剰な可視化(東浩紀はこれを過視化と名づけています)は、人々の行動や予期に変化をもたらします。(四章「ウェブ社会はどこへ行く?」より)

(2008/1/13更新)

 
 
   

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