酒本舗

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二月の酒と本(七)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
幻の瀧

幻の瀧(富山)
田舎仕込み吟にごり
720ml/900円


蔵元の皇国晴(みくにはれ)酒造は明治20年の創業。普通酒でも精米歩合6割以下、低温発酵による吟醸造りを貫いており、全国名水百撰に選ばれている黒部川扇状地の湧水で仕込んでいる。この田舎仕込み吟にごりも華越前を55%精米し、吟醸造りで搾ったにごり酒。まずは上澄みだけ注いで飲んでみると、まさに穏やかで優しい口当たりを持つ甘口吟醸酒。次に瓶を一振りして飲むと、まったりとした飲み口の中に豊かな米の甘味とコクを感じる、マイルドで上品なにごり酒。まさに“一瓶で二度おいしい”、価格的にもお得感のある酒だ。

合コンの社会学

合コンの社会学
北村文・阿部真大

突然に訪れるはずの出逢いを、人為的につくだしたうえで、さらにその「出逢い」というなまなましい目的を隠す。それも参加者全員で。ここに合コンのいっそう複雑な矛盾がある。本書は、未だ語られざる合コンの深層を描き出し、そして読み解くための試みである。(第一章「出逢いはもはや突然ではない−−合コンの社会学・序」より)

かつて合コン(または死語となった「合ハイ」)は、学生による学生のための出会いの場であった。友人の中には平均週2回、年間で約100回の合コンに参加しまくった猛者もいた。やがて若手サラリーマンとOLの世界に広がり、今では合コン熱の余り(?)家庭を崩壊させた芸人もいる程、世に遍く定着した。本書はそんな「社会制度」としての合コンを、2,30代の男女31名への面接調査をベースに、「合コンという小さな社会を覗きこむと同時に、大きな社会のなかで合コンを俯瞰する」視座で考察したもの。自分が当事者だった頃と比べて、合コンの位置づけや在り方は随分複雑になった様で、リアルなコメントから滲み出る駆け引きや人間模様が興味深い。
ヒトが合コンに求めるのは、詰まるところ「“運命の”出会い」であり、その辺りがお見合いパーティや出会い系とは違う。「人数合わせで〜」とか「ただの飲み会と思って」とカッコつけたところで、例え微かでも期待と幻想があるから、A君もB子さんも合コンの席に足を運ぶ。ではそんな“運命の”出会いが本当にあるの?と言えば、ないことはない。少なくとも私の場合は・・・。

合コンがジェンダー・パフォーマンスの競演の場である以上、男女の出逢いは限りなく虚構に近い。ふだんの生活からは分断された空虚な舞台の上で、本来の自分とはかけ離れているかもしれない「女」や「男」を互いに装い、演じる。定められた役割を意識しながら自らを演出し、複数の基準が錯綜するなかで相手を見定めようとする。魅力そのものが何かわからなくなりながら、それでもなお、私たちは競争している。(第四章「運命の相手を射止めるために−−女の戦術、男の戦略」より)

(2008/2/21更新)

 
 
   

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