| ウェブ時代をゆく
いかに働き、いかに学ぶか
梅田望夫
自分の内から湧き出てくる何かが具体的に見えずとも、「ある対象に惹かれた」という直感にこだわり、その対象をロールモデルとして外部に設定する。そしてなぜ自分がその対象に惹かれたのかを考え続ける。それを繰り返していくと、たくさんのロールモデルを発見することが、すなわち自分を見つけることなのだとだんだんわかってくる。(第四章「ロールモデル思考法」より)
ネットで世界中の様々な人の考え方・生き方に触れることができる時代だからこそ、ロールモデルを一人に固着させず、断片的でもいいから自分と波長の合う生き方ピースを山ほど収集し、それらを灯台代わりに使いながら人生を歩んでは如何?というのが、本書の中核的キーワードの一つ「ロールモデル思考法」の趣旨。で、ある意味図々しくも、著者自身が自らの生き様をロールモデルの一つとして呈示している。これって一歩間違えば「何様のつもり?」と揶揄されかねないが、不思議と嫌みを感じさせないのは、様々なメディアで著者が発し続けている“ウェブ時代”に対する一貫した楽観主義が、読む者をカラッとした気分にさせているせいだろうか。
また、著者が二十代半ばの頃沢木耕太郎の初期作品に耽溺していたと知り、同時代に同じ本を読み、同じ様な感慨にふけった同世代の人間がここにもいたのかと、たったそれだけで親近感を感じてしまった。
ネットは個をエンパワーする。「もうひとつの地球」はこれからますます大きくなる。世界の難題の解決という難しい挑戦から、日々の仕事や知的生活の充実、趣味や楽しみの意外な発展にいたるまで、サバイバルした先にあるさまざまな未来の可能性をイメージしてみてほしい。(終章「ウェブは自ら助くる者を助く」より)
(2008/3/6更新)
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