酒本舗

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四月の酒と本(一)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
誠鏡しぼりたて

誠鏡しぼりたて(広島)
純米生原酒
720ml/1200円


口に含むと搾りたての濃厚な米の風味が広がり、最初のうちはやや甘く感じるものの、じわじわとどっしりした旨味へと変わる。喉越しに微かな刺激が残るものの、後味は程良くキレがあって心地良い余韻が残る。度数自体は16度と原酒にしては少し軽めだが、しばらく経ってからしっかりと効いてくる感じ。
阪神開幕3連勝の美酒として大いにふさわしい味わい。肴はシンプルにあたりめ。

幕末百人一首

幕末百人一首
菊池明

世の中の 人はなにとも 言はば言へ
 我がなすことは我のみぞ知る (坂本龍馬)
おもしろき 事もなき世を おもしろく
 住みなすものは 心なりけり (高杉晋作)
身はたとひ 武蔵の野辺に朽ちぬとも
 留置かまし 大和魂 (吉田松陰)
朝顔の 花のようなる コップにて
 きょうも酒々 明日も酒々 (大村益次郎)


今までありそうでなかった本。豪華な顔ぶれはまさに幕末オールスターズ。貴人も博徒も、勤王も佐幕も、大名も浪人も、肖像画付きの一人一見開きで一首ずつ、詠まれた状況やプロフィールの説明を簡潔に添えて紹介している。ほとんどが憂国の志に満ちた“熱い”歌ばかりで、「死」「命」といった殺伐とした言葉も少なくない。また秀作揃いという訳では決してなく、中には技巧も何もない粗削りなものも相当数混じってはいるが、この人がこんな歌をという意外な発見もあったりして、幕末ファンには結構興味深い。
中でもあの清水次郎長が、死に際に亡き妻(お蝶)への想いを詠んだ辞世の歌は、憂国の歌ばかりが並ぶ中で少しばかり泣かせる。

君がため 深き海原 ゆく船を
 あらくな吹きそ しなとへの神 (西郷隆盛)
大君の 春ならぬ世と 知りぬらん
 花もことしは 去年にかはれる (木戸孝允)
よしや身は 蝦夷が島辺に 朽ちぬとも
 魂は東の 君や守らむ (土方歳三)
ろくでなき しごとも今は あきはてて
 先立つ妻(さい)に 逢うぞうれしき (清水次郎長)


(2008/4/1更新)

 
 
   

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