酒本舗

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四月の酒と本(八)

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最近飲んだ酒 近頃読んだ本
櫻正宗

櫻正宗(兵庫)
本醸造
1800ml/1927円


阪急六甲駅の南側沿線沿いに、3月から良さげな立呑み屋がオープンした。店の名は「粋酔」。閉店が22時と早いためなかなか行く機会がなかったが、週末の夕暮れ時にふと時間ができたので立ち寄ってみた。店内の棚を見ると、ずらりと灘の酒ばかりが十数本並んでいる。記念すべき初回の注文を何にしようかと一瞬逡巡したが、灘酒興隆の源となった宮水発見の功に敬意を表し、「櫻正宗」を上燗で戴くことに(「宮水」は江戸時代の天保10年頃、櫻正宗の六代目当主・山邑太左衛門によって発見された)。兵庫県産山田錦100%の贅沢な本醸造で、まろやかで口当たりの良い辛口。肴は串カツなど。店の詳細はまた後日・・・。

秘められた貌/ドリームガール

秘められた貌/ドリームガール

秘められた貌/ドリームガール
ロバート・B・パーカー

ジェンが泣き始めた。サニーは、銃をしまい、ジェンが座っているところに行って、椅子の肘に腰をかけ、ジェンの肩に腕を回した。ジェンは、ちょっと向きを変えると、顔をサニーの胸郭に押しつけ、さらに激しく泣いた。サニーが、彼女をそっと叩いた。
「大丈夫よ」彼女が言った。「わたしたち、一緒にちゃんとやっていかれるわ」
ジェッシィは、自分が二人の邪魔をしているような気がした。バーのスツールに座り、黙って空のグラスを手の中で回していた。
(秘められた貌「14」より)


パーカーには「スペンサー」「ジェッシイ・ストーン」の両人気シリーズの他に、「女性探偵サニー・ランドル」というシリーズが5作も刊行されている。ただ女探偵という設定に食指がそそられず、今までは読む気になれなかった。そのサニーがジェッシイと恋仲にある女性として、「秘められた貌」にいきなりの登場である。まるでデビルマンの恋人として、突如キューティーハニーが現れた様なものだ。あとがきによると、本書より先に刊行された「サニー・ランドル」シリーズの新作「虚栄」で一足先にジェッシイが登場、二人の間にいろいろあったらしい。おまけにスペンサーの恋人スーザンまでが、サニーのかかりつけの精神科医として登場しているらしいので、そちらのシリーズの方も少し気になってきた。近いうちに読んでみよう。
そして一方の「ドリームガール」。長いマンネリズムの罠にはまっていたスペンサーシリーズも、前回の「スクール・デイズ」から長いスランプを脱した様で、二作続けて中身の濃い、ある意味重い読後感が残る作品となった。

エイプリルはどう反応すべきかわからないようだった。
「彼はふざけてるんだ」私が言った。「中国に侵攻されるのでないかぎり、ホークひとりで充分だ」
「中国相手では充分でないと思ってるのか?」ホークが言った。
私はそっけなく手を振った。
「そのときにはおれの援護が必要になるかもしれない」
(ドリームガール「3」より)


(2008/4/22更新)

 
 
   

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