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山間(新潟)
純米吟醸・T6亀口直詰火入
1800ml/3150円
連休前夜に神戸へ戻り、久々に「味工房さくら亭」へ顔を出す。この店に来ると常に新しい佳酒に出会えるのがうれしい。この「山間(やんま)」も、平成19年秋から登場した知る人ぞ知る赤丸急上昇の旨酒。女性受けしそうな華やぎのある上立ち香が鼻腔をくすぐる。飲み口はフルーティだが、香りの割に切れ味が良く、酸味とほのかな甘味の微妙なバランスが特徴的。蔵元は「越の白鳥」でも知られる上越市の新潟第一酒造。肴は秋刀魚のガーリックオイル焼。
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坂本龍馬
松浦玲
勝海舟(麟太郎)は日記でしばしば坂本龍馬にだけ「龍馬子」と「子」をつける。これは傑出した存在だと認めたことのあらわれである。ほとんど無意識のうちに筆が動いて「子」と書くのだと思われる。
政治的に天才的なところのある海舟だが、記録は不得意で、日記には日付の間違いや重要な事実の欠落が多い。しかしその時々の気分に従って勝手気ままに書いているのが特色で、それを心得て読むと、海舟の心の内側をのぞくことができる。ごく自然に「龍馬子」と書いているところも、その一つである。(「はじめに」より)
来年の大河ドラマは「龍馬伝」。龍馬が主役となるのは、1968年に北大路欣也主演・司馬遼太郎原作の「竜馬がゆく」以来で、今回は原作のない書き下ろしである。龍馬を演ずるのは当代一二を争う人気男・福山雅治(40)。ちょいと老け過ぎの感は否めないが、上背もあるし、格好良い龍馬になりそうなので贅沢は言うまい。既に書店では龍馬関連の新刊がちらほら並び始めており、ここしばらくは玉石混淆で色々登場することだろう。
さて本書は、多くの“龍馬本”の中でもなかなかに手強い一冊。本人と周りの人たちの手紙や文献を元に、折々の龍馬の行動を時系列的に細かく実証している。大河を前に少し龍馬の事でも囓っておこうか、という人にはお勧めできないコアな内容で、ある程度維新史の知識がないと若干骨が折れるだろう。ただその分、○年×月△日に龍馬がどこで何をしていたかという点の論証については、見解を異にする類書に一歩も退かないだけの執念深さ、頑固さを随所に漂わせている。
裏書は五日付、次いで六日付で木戸宛の独立の手紙を書き、伏見遭難を報じた。木戸は二月二十二日付で裏書きを受取った喜びと遭難が軽傷で済んだ安心とを述べている。「ちょつと最早承り候ときは骨も冷く相成り驚入候処弥御無難之様子巨細承知仕不耐雀躍候」。遭難と聞けば殺されたかと思う。骨も冷く相成、木戸は本当に身が凍るほど驚いたのであろう。友人としての驚きに加えて、大切な密約のただ一人の証人が消えたかもしれないという恐怖が重なる。(第3章「薩長密約を仲介」より)
(2009/10/01更新)
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