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佐久の花(長野)
純吟無ろ過生酒
720ml/1300円
程良い吟醸香と、無濾過ならではのフレッシュな味わい。米の風味が豊かで、そのくせしつこさ、くどさがない旨口。度数は17〜8度と若干高いが、その割りにスイスイと心地よく喉を通って飲みやすい。野趣が残りがちな純米無濾過生タイプの中ではかなり上品な部類で、飲めば飲むほど美味しさを増していく感じ。近頃人気を集めているのもうなずけるよく出来た酒。
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いま、時代小説がおもしろい!
別冊宝島
企画の仕事が忙しくて頭が煮詰まってくると、現実とかけ離れた世界に逃げ込みたくなる。時代小説が読みたくなるのはそんな時。何か良さげな本はないかと本書を手に取った次第。
「時代小説をこよなく愛するあなたが本書を片手に、どびきり旨い銘酒のような世界を愉しんでくれたなら、これにまさる喜びはない。」(まえがきより)
時代小説との出会いは三十代半ばの頃で、きっかけは池波正太郎の「剣客商売」。主人公は秋山小兵衛という爺さんであるが、これがただの爺さんではない。孫ほど歳の違う後妻さんにかしずかれ、懐具合が豊かでお金の使いっぷりが見事な上、おまけにめっぽう腕が立つ。行きつけの蕎麦屋、小料理屋で酒を飲む姿も自然体でカッコいい。一発でハマった。
「将来こんな爺さんになりたい・・・」。
自分を振り返ると、ヨメさんは同い年ですこぶる元気だし、使いっぷりを誇る金もない。ならば剣の遣い手になってやろうと、三十五の手習いで剣道を始めた。しかし弛んだ肉体で強くなれる程、剣の世界は甘くない。
結局、蕎麦屋で飲むひとときだけが、自分を秋山小兵衛に重ねられる幸福な時間となって残った。せめてこの姿が様になるよう、一生かけて飲み続けることにしよっと。
「かつて剣豪作家と言われ一世を風靡した五味康祐は、ある評論家に『あの史料はどこで見つけたのですか』と聞かれ、『史料があったら苦労しないよ』と言って、ニヤッと笑ったという逸話があるくらいなのだ。これに似た話はまだあって、眠狂四郎の生みの親、柴田錬三郎は、『小説にとって大切なのは、出来がよくて面白いことだ。小説とはつくりものなのだ。面白くするのに史料が必要なら、上手につくればいい』と語っていたくらいなのである。」(本文より)
(2003/7/21更新)
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