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梵(福井)
山廃純米吟醸無濾過生原酒
720ml/1600円
きき猪口に注ぐと、美味しそうな黄金色。ほんのりと自然な吟醸香が飲み心をそそる。しばらく香りを楽しんだ後に、一口飲んで驚いた。予想を超える豊潤旨口のまったりとした旨味、無濾過原酒特有の程良い甘さが口中に広がる。自然な余韻の後味も素晴らしい。冷蔵庫から出して瓶にうっすら水滴が付いた位から、一層膨らみが出て美味さを増す。そして何とこの日の肴はウニ。Oh My God!!夕食にこんな贅沢品が出るとは思わなんだ。濃厚な磯の香と甘み、とろりとした食感が今宵の酒と相性抜群。スーパーの半額奉仕がもたらしてくれた、千載一遇の幸運な出会いであった。
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三国志(一)〜(七)
北方謙三
「『腐っているものを、除くということですね、この国から?』
劉備が頷いた。
『私と張飛を、その覇業に加えていただけませんか?』
言っていた。そう言わなければならないような気分に、関羽は襲われていたのである。天下を取るということについては、実感などまるでなかった。ただ、自分が考えつきもしないようなことを考えている人間が、眼の前にいる。人生は捨てたものではない、と思った。」(一の巻「馬群」より)
全13巻のうち7巻を読み終えた。ちょうど前半のヤマ場「赤壁の戦い」が終わったところなので、いったん区切りを入れたい。
作者はご存知ハードボイルドの巨匠。でも、吉川英治や横山光輝の作品に慣れ親しんできた大半の三国志ファンにとって、この北方ワールドはかなり異質な世界だろう。主立った違いだけでも、「桃園の誓い」は存在せず、劉備は短気で、実は張飛は乱暴者を演じている思慮深い奴で、呂布はめっぽう魅力的で、曹操は小男で、劉備は初回訪問でいきなり諸葛孔明に会えるし、孔明は赤壁の戦いで怪しい風乞いなどやらない。(三国志を知らない人には何の事やら分かりませんよね。)
他にも、登場するはずのヒロインが全く登場しないなど、“お約束”が随所で覆される展開に戸惑いも多いが、どうやらリアリティ重視で従来の三国志を編み直そうとの腹が作者にあるようで、確かにその点では「こっちの方が史実に近いかも」と思わせるリアルな洞察がある。熱さと乾きが入り混じったハードボイルドな文体も、たまに鼻につくものの、基本的にはハマった感じがする。
ただ、英雄としての存在感を持たせた登場人物があまりに多すぎるので、読んでて少々疲れる時もあるかなあ。(→「三国志」続きはこちら)
(2003/8/17更新)
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